超軽量高感度ウキの制作

ヘラウキを作る

 

ヘラウキの条件としては感度が良いことですが、仕掛けを振り込むために適当なオモリを背負えることも重要です。

感度に関しては、トップが細いほどなじみ幅が大きくなってエサの状態を把握しやすくなります。しかしヘラがエサをくわえた場合の変化は、直径2ミリぐらいまでのトップなら同じように伝えてくれます。

振り込む場合は、ある程度重いオモリの方が楽に振り込めます。

ウキとオモリの関係は、ウキとオモリの体積の合計がウキとオモリの浮力の合計となります。

要するにウキそのものの重量が軽いほど、オモリを多く背負えることになります。

小さいサイズのウキで重いオモリを使えるということは、振り込みやすさだけでなく流れや風にも影響されにくい使いやすいウキになります。

 

ウキの素材としては孔雀の羽根 萱 バルサ 発泡材(スチロール等)がありますが、最も比重の軽いのが発泡スチロールです。しかし強度が低く、加工も柔らかすぎて扱い難いのでそれに近いものを探してみることにしました。

ちなみに孔雀の比重は0.15~0.2g/㎤  萱は0.35~0.5g/㎤です。

発泡スチロールは0.01~0.03g/㎤で孔雀の10分の1程度しか有りません。

発泡ウレタンを何種類か調べてみました。重さを体積で割ることで比重を求めました。

 

釣り具屋のウキ用発泡材

直径1センチ 長さ1メートル分で17グラム

体積 1×1×3.14 ×1/4×100=78.5 ㎤

比重 17÷78.5 =0.2166g/㎤ これは孔雀と同じぐらいです。

 

 

ダイソーの厚さ5ミリのカラーボード

体積 20×45×0.5  =450㎤  重さ17g

比重 17÷450=0.03778g/㎤

スタイロフォーム

体積 16×19×2=608㎤  重さ17g

比重 17÷608=0.0280g/㎤

発泡ウレタン(断熱材)

体積 9×15×4=540  重さ18g

比重 18÷540=0.0333g/㎤

扱いやすいのは厚さ5ミリのダイソーのボードですが、スタイロフォームの比重の方が0.009g軽いので両方で作ってみることにしました。

 

今回作るのは、オモリ負荷0.5号1.0号1.5号2.0号3.0 号  の長竿対応のうきです。

トップは元径1.5ミリ先径1.0ミリ 長さ200ミリ以上を付けて見た目の良いウキに仕上げたいと思います。普通タイプのウキを少し太めに作ってオモリ負荷を調節、全長50 センチ以下にします

強い流れには直径20ミリの水滴型のウキ一択ですが、バランスで使うので普通のヘラウキタイプにして緩い流れならしもらないで使えるようなものにしたいと思います。

スタイロフォームを厚さ6×12ミリの幅に切り出して直径1ミリのカーボン足

を付けます。

足が短いと流れに対して左右にゆらゆら揺れて、見ていて落ち着かなくて良く有りません。

短竿で使うにはカーボン足を通しにして強度アップをした方が良いでしょう。

 

 

足を挟んで接着したところ

 

上はカッターナイフで大体の形に整形したところ

下はカッターナイフで整形したものをサンドペーパーで仕上げたものです。

重さはこの大きさで1グラムしか有りません。

サンドペーパーで整形した時の粉を水洗いして乾かしてから、エポキシ接着剤をできるだけ薄く摺りこむようにして塗って仕上げます。これによってかなりの強度アップが期待できます。

後はトップを付けて完成です。

背負えるオモリはそれぞれ写真のとおり、一般的なウキよりはるかに重いオモリを使えます。逆に言うと同じ重さのオモリなら小さいウキですみます。

余計なアタリを消したいときは一回り大きいウキにしてトップを太いものにすることで対応できます。

ウキの浮力と重さ

ペットボトルに水を入れて、ウキの足にオモリを付けて調べてみました。

ダイソーの5ミリのボードで作ったウキとスタイロフォームで作ったウキです。

 

オモリ負荷2号̟̟プラスα 重量1.1グラムです。

オモリ負荷1.5号プラスα 重量0.9グラム

オモリ負荷1.0号プラスα 重量0.7グラム

 

これは市販の羽根ウキですがおもり負荷は0.7号位だと思います。下のウキと殆ど同じか少し多いぐらいです。

 

このウキは0.5号で横線のところでバランスします。上の羽根ウキと同じぐらいのオモリ負荷です。

 

上は釣具店で購入した直径1センチの発泡材で作ったウキで1.6グラムです。1号で横線でバランスします。

下の写真の秤の上のウキは、ダイソーの5ミリ厚さのカラーボードで作ったもので0.7グラム、同じぐらいのオモリ負荷ですが一回り小さいです。この大きさでも1号以上のオモリを背負えるので少しぐらいの風なら、21尺の竿でストレスなく振り込むことができます。

 

ドボン専用

流れに対して、しもり難いのは表面積の最小になる球体ですが、合わせた時の感触が、抵抗が大きくて良く有りません。水滴型にするとかなり抵抗が小さくなって違和感が減ります。

  

左 7個で2.2グラム、中と大サイズ オモリ負荷1号前後

中 3ミリのトップと1ミリのカーボンの足をつないだもの

足の長さは15センチ以上(短いと流れに対して左右にユラユラ揺れて安定しません。)

右 左の写真の右側のボディにトップを通したもの、接着していないので釣り場の状況によって付け替えて使います。

直径が2センチぐらいあるため、ウキケースには収納しにくいので使う時に組み立てます。

流れのあるところではとにかく使い易いです。

止水でも、適当な浮力がオモリとウキの間にテンションを掛かけていることでアタリを伝えてくれます。

余計な抵抗がかからないのでしっかりとアタリの前触れも伝えてくれます。

トップ

トップは遠くなると細かいメモリは見にくくなります。

黒帯もある程度幅を広くした方が見やすいです。

スコープを使えば良いのですが、私は裸眼で釣りたいので20~30ミリのメモリにして黒帯は

7ミリぐらいです。

形は重心を高くするほど立ち上がりが早くなり、早いタイミングのアタリに対応しやすくなります。

トップの付け根で立ち上がる方が使いやすいと言う考え方もありますが、私はその辺は気にしていません。

ウキはオモリが完全にぶら下がる前でも、ボディが水面に出た状態で素早く立ち上がって、エサ落ちよりも少しトップが出た状態まで沈んで止まり、エサが沈んでハリスが張ってなじんで落ち着くということになるので、早く立ち上がるのは歓迎です。

エサが完全にぶら下がった状態が馴染んだ状態です。

ウキがオモリによって立ち上がってからハリスが張るまで数秒の間が空いてなじみます。

なじみ幅は細いトップほど大きくなり、太いとなじみ幅は小さくなります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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